電子書籍事始およびパラダイムシフト
マイミク文芸仲間の二百十日さんがやっているという電子書籍プラットフォーム「パブー」を僕も始めてみた。いきなり痛い本を出してしまう。
http://p.booklog.jp/book/26548
過去のこういった詩を読み返すと、自分がどんな人間だったのか分かって興味深い。当時出来が良いと思っていたものがそうでもなくて、逆に適当に書いたはずのものがなかなか面白かったりする。
恥ずかしげも無く自作が興味深いとか面白いとか言えるのは、つまりこれはもう現在の自分から割と離れた文章だということになる。
かつての僕は、このタイトルにある「コンプレックス」をいわば世界観(パラダイム)として抱えていた。僕の言う「コンプレックス」がどんな世界観かといえば、とにかく「自分はダメだ」という思考なのだった。自分はダメで、それをひたすら突き詰めてネガティブかつマゾヒスティックな情念を燃やし、この残酷な世界と戦っていこう! というものであった。
だけれど、色々なことがあって、あまり自分の事ばかり突き詰めているわけにはいかなくなった。それに、たかが僕のダメさ加減だ。太宰治並のダメさがあればもっと生涯を掛けて突き詰められるけれど、残念ながら僕のダメさにはそれほどの深みがなかった。自分の浅いコンプレックスで出来ることはもう大体やってしまったのだ。
そんなわけで今はパラダイムシフトを迎えた。あるいは迎えつつある。その新しいパラダイムは、多分これだ。
自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間"を捨てられるか (青春文庫)
- 作者: 岡本太郎
- 出版社/メーカー: 青春出版社
- 発売日: 1993/08/01
- メディア: 文庫
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一言で言えば「自分がダメでもやれ。むしろダメだからこそやれ。ダメを隠すな!」という事になるのだと思う。